**No.18**

・・・・・あたし死んだのかな

よかったんだ・・・これで・・・

あたしがいなくなっても何も変わらないから・・・・

・・・・・最後に裕二と駿に謝っとけばよかった・・・・

・・・・ごめんね・・・二人とも・・・・








「・・・・沙・・・千紗、千紗!!」

・・・誰かが呼んでる・・・・

・・・なんだろ・・・

パチッ

目が覚めた。

「あれ・・・裕二・・・・」

あたしは死んでいなかった。

裕二の顔が青ざめていた。

「どうしたの・・・?」

「・・・・」

周りが騒がしいのにやっと気づいた。

「そういえば・・・あたし・・トラックにはねられたんじゃ・・・・」

体を見ると、血がたくさんついていた。

でもかすり傷以外の傷がついてなかった。

ふと目線を車道にやった。

・・・・・

「な・・・に・・・これ・・・・」

そこには駿が傷だらけで、血を流して倒れていた。

「あの時・・・千紗が車道へ出た時・・・大羽が走ってきて・・・千紗をかばって・・・

トラックにひかれたんだ・・・」

「ぃゃ・・・・いや・・・・駿―――――――!!!!!」

あたしは急いで駿のそばに行った。

「駿!!駿!!大丈夫?!ねぇ返事してよ!!!」

泣きながら駿に叫んだ。

「・・・」

駿は何も喋らない。

「・・・駿・・・・なんで・・・なんでこんな・・・・」

「・・・・千・・・紗・・・?」

「駿?!よかった!!あたしてっきり駿が・・・」

「・・・千紗が無事でよかった・・・・」

「うん・・・あたしは大丈夫だよ・・・!!だから駿・・・元気出して!!!」

「・・・最後に・・・・言いたい事があるんだ・・・・」

「何変なこといってんの?!・・・最後なんて・・・・・」

「前にも・・・言ったけど・・・俺・・・ずっと千沙の事が好きだっ・・た・・・・」

「・・・うん・・・わかったから最後なんて言わないで!!」

「・・・・」

駿は何も言わなかった。

「駿・・・?駿・・!!何か言って・・・・!!駿!!!!!お願い!!!!!」



救急車が来た・・・

駿を運んでいってる・・・

目の前の世界が真っ黒になった・・・・





あたしも・・・駿の事・・大好きだよ・・・・








「おい!!千紗!!どうした?!・・・・・」

あたしを呼ぶ裕二の声が遠くに消えていった・・・・ **続く**













































































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